五月

挿しはさむ言葉の埒のほどよさに

芋の煮っころがしに話乗っかる

飾ることなしに仕末は自分とも

へたへたと座り大愚を量る刻

一枚ずつ老いを纏って見たがるか

あの世この世のしきたりの濃くうすく

何不足なき旅発ちのかかりあい

有り難きものをねだって胸の際

行き逢える人を真の底

横たわる姿に念じ天と地と