1971-02-01から1ヶ月間の記事一覧

二月

▽頼まれ仕事があって、夕方汽車に乗って出掛ける。いそがしい身分なのに、この日程は狂わない。汽車の中で見馴れた外の風景なので、ちょいと御免よと目をそらし、ゆうべ読み残した伝記ものに喰い入ったりする。またこんなときとばかり、依頼されている選句を…

二月

あわれがる顔寄せつけず時が押し 酔いに忘れてたわいなき膝たたく 利き過ぎたしゃれをおかしてまで言わす もの欲しげなる愛しみが従いて来た 顔色を読ませて読ませて影は小さくなる 土のやわらかさに国の力が打たれ 売名と見ぬく自分をはぐらかし 勇み足まだ…

三三五号(昭和四十六年2月号)

題字・斎藤昌三 続・具里院巷談(二)【食慾】 岩本具里院 晴湖、暁斎、雲坪 石曽根民郎 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留二篇輪講(二)