1975-08-01から1ヶ月間の記事一覧

八月

△赤い月が浮かんでいる。何かを考えているようで、むしろ暑い夜の空に異様な色をよどませて沈痛である。八月に見る月は、この赤さが私の胸をしずませる。一ト月おくれの田舎のお盆、汗っぽくネチャネチャする膚ざわりの実感は、逝くなった人の御霊を迎えるに…

八月

ぬるま湯につかり味方はそっちでもない 風向きが変り男を叱咤する しかすがに老いの一徹いぶるなり 誰よりも知っている筈低く低く 念を押す小さな貸しと見て戻り 満を持しから紅の血ののりよ 図に乗って首重たげな遁辞とし 向うから負けてやったというけじめ…

三八九号(昭和五十年8月号)

題字・斎藤昌三 え・いしぞねなおえ 続具里院巷談 岩本具里院 【 ハリキリ役人万歳 ―親方日の丸はこうします―】 俳句と時称 鳥羽とほる 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留二篇輪講(五十) 【句会報】