1973-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月

◎たしかに手を洗ったとき、時計をどこかに置いたことは記憶にあるが、さてさがしてもないとその記憶もあやしくなる。伜がそんなことで集中する精神度がにぶって仕事に手がつかないとわかると、家族のものは夕飯がすんでから、その場所らしいところをあれこれ…

一月

誰もとがめないという大人のとまどい 歯が抜けた想い静かな夜をおさめ ゼッケンの背のたかぶりを見せたがる 遠ざかる日をかぞえ或いはさがし いつか酔いのなかでおちつきはらった 政治的の声で吃ってはいないぞ 流れる雲が問うて姿を変える この齢で家を建て…

三五八号

題字・斎藤昌三 私の川柳観から −東野大八氏へ− 山村祐 柳多留二篇輪講(二二)