1973-01-01 一月 月々の句 誰もとがめないという大人のとまどい 歯が抜けた想い静かな夜をおさめ ゼッケンの背のたかぶりを見せたがる 遠ざかる日をかぞえ或いはさがし いつか酔いのなかでおちつきはらった 政治的の声で吃ってはいないぞ 流れる雲が問うて姿を変える この齢で家を建てる夢のまどろみ 道のりを聞くおだやかさ取り澄まし 行き着く齢を考える凝視めた顔で