1965-04-01から1ヶ月間の記事一覧

四月

▽春になるとぼつぼつ夜店が賑わい出す。とざされていた信州の冬の眠りを覚ますにはいろとりどりの季節の花は美しく適つている。緑や赤や黄のカラーは道行くひとの目にあざやかだ。少し水をくれてあるから、露がしたたつて、そして光つている。 ▽こんなに電灯…

四月

わが枕ひと日おかしきことを想え 煙突のけむのやわらかさに黙り ときにたゝかいの顔となる苦しさよ 少し老いに耐えあけくれを牽いていし みにくさの隅で入日にこだわつた 春冷えのあらそう声におししずめ 人の夢大事に聞ける齢貰う よごれた貌と知つていてこ…

二六六号(昭和四十年4月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 石曽根民郎作品覚え書 鳥羽とほる 【―最近の作品にふれて―】 課題「都会」 藤沢三春選 「冷たい」 猪股雀童選 柳誌月評 橘祐 柳誌年評 38・7〜8 (3) 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 星華集 豊島好英 句評「道」…