1965-04-01 四月 月々の句 わが枕ひと日おかしきことを想え 煙突のけむのやわらかさに黙り ときにたゝかいの顔となる苦しさよ 少し老いに耐えあけくれを牽いていし みにくさの隅で入日にこだわつた 春冷えのあらそう声におししずめ 人の夢大事に聞ける齢貰う よごれた貌と知つていてこゝろ和むに 造花の埃り見出しことさらわが髪よ つい若きを繰るはしたなさお前もか