1972-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九月

○切符を買おうと出札口に向ったら、私より先に外国のおんなの人が、一万円出して通訳に聞くようにしていた。通訳というと、ただそれだけに用を足す風に考えるのだが、まるで友達のような若い女のひとで、たまたま見かける歌手の、眼鏡をかけた小柄な風采のひ…

九月

登るべき山の姿をそこに横たえ なぜか夢見たしと思う崩れゆく みにくい争いを見すごしてから衝たれ 見るからに意地悪き舌いちまいにまい 聞きただすゆとり忘れてたと思う 笑い納めて気がすむものならとかばい 許せないうしろを誰かが押してやり 思いすごしの…

三五四号

題字・斎藤昌三 顎庵柳話(十七) 田畑伯史 柳多留二篇輪講(一八)