1977-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月

△元旦のすがすがしさはいつもと同じだと思い、気張ったつもりはなく、それぞれ新しい歳をことほぐ顔を合わせた。家中、みんな元気であることが当たり前のようでありきたりな構成のうちに、お互いのベース盤に腰おちつけた静かなひとときである。 △そのひとと…

一月

知るもののために雪降る 膝置いて 向こうから来ることなりし慇懃に 苦き酒なれや乱れのあらじとも みにくさを掩う手だての重ねられ 心おきなく顔洗う並び合い 齢のわびしさがほんとうらしく寝る 考えのかくも拙なく落ちて来て ひとり目立たぬ世過ぎしていた…

四〇六号(昭和五十二年一月)

題字 斎藤昌三 表紙 いしぞねまさかつ カット 丸山太郎「私」の世界考 鳥羽とほる (1) 句集「山彦」と「道草」 雑詠 大空 石曽根民郎選 (10) 寂光に静まりて 丸山太郎 (14) 峠(二) 胡桃沢友男 (15) 柳多留三篇輪講(九) (17)