1977-01-25 一月 月々の句 知るもののために雪降る 膝置いて 向こうから来ることなりし慇懃に 苦き酒なれや乱れのあらじとも みにくさを掩う手だての重ねられ 心おきなく顔洗う並び合い 齢のわびしさがほんとうらしく寝る 考えのかくも拙なく落ちて来て ひとり目立たぬ世過ぎしていたわれら 酔いにもたれてわが弱さ隠れしと うなずいて見せ さらりっと降りてくる 雪