1961-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九月

▽おうちは変りものだからといつて庄助下駄をいただいた。ここでことわつておくが、私は変りものだと言われるほどの奇癖や奇行があるわけではない。逆立ちして煎餅を喰つて見せる芸当も出来なければ、ろくすつぽ林檎の皮も切れないのである。よくよくの不器用…

九月

象は尻つ尾で今日を振れ切れず歩く 脱出の孤を画き兔の尻つ尾の稚気 たくらめる狐の尻つ尾月を黙らす 馬の尻つ尾に少女もすつくと立ち 勝敗の向うでは牛尻つ尾を鳴らし 奈良の鹿の尻つ尾旅に出たいな 豚の尻つ尾たまに茶漬けを夢見てか 快楽の尻つ尾少しよご…

二二六号

題字・斎藤昌三 表紙・武井清志 俳句と川柳のあいだ 藤岡筑邨 こんな句会はいかが? 荻原鹿声 【河野春三著】川柳作品集『無限階段』 小川敬士 河野春三作品集『無限階段』を見る 【戦後革新川柳の一つの足あと】 石原青龍刀 課題「落ちる」 一ノ瀬俊一選 雑…