1988-11-01から1ヶ月間の記事一覧

十一月

▼好きこそものの上手なれという俗諺があるけれど、道は深いだけにそうはおろそかに問屋が下ろさない。余程の素質が傑出していない限り上等になれず、こちらはただ便々と年月を閲すばかりである。 ▼ぐんぐん追い越され、あれよあれよと呼んでも相手は振り向き…

十一月

すんなりと顔に出さない締めくくり 胸に手を当てて短かい悟りとし 誰宛に決めぬ手紙をひとつ持つ 乾き切る道のり誰もいない筈 売り込みに気取らぬ腰の手弁当 真っ直ぐな性分羽に休め合う どう読まれようとしっかり者の尾で 旧悪のどこかで傘を傾ける ぬるま…

五四八号(昭和六十三年11月号)

題字 斎藤昌三 表紙 浮き浮きと 石曽根隆実 カット 丸山太郎信濃雑俳書解題 矢羽勝幸 (1) (二六)俳諧女かがみ(一) 日川協は何をしているか 東野大八 (6) 柳多留二十九篇輪講(二〇) (10) 雑詠「大空」 石曽根民郎選 (19) 信濃の狂歌(五…