十一月

   すんなりと顔に出さない締めくくり


   胸に手を当てて短かい悟りとし


   誰宛に決めぬ手紙をひとつ持つ


   乾き切る道のり誰もいない筈


   売り込みに気取らぬ腰の手弁当


   真っ直ぐな性分羽に休め合う


   どう読まれようとしっかり者の尾で


   旧悪のどこかで傘を傾ける


   ぬるま湯の考え落ちと振り払う


   いじめてる椅子の軋みを聞くまでは