1988-11-25 十一月 月々の句 すんなりと顔に出さない締めくくり 胸に手を当てて短かい悟りとし 誰宛に決めぬ手紙をひとつ持つ 乾き切る道のり誰もいない筈 売り込みに気取らぬ腰の手弁当 真っ直ぐな性分羽に休め合う どう読まれようとしっかり者の尾で 旧悪のどこかで傘を傾ける ぬるま湯の考え落ちと振り払う いじめてる椅子の軋みを聞くまでは