1964-01-01 一月 月々の句 願いいくつよみがえるごと手に掬う 吉きことの日もあれ齢しみ〲と 果たし得ぬ言葉たり雪降り倦かず 子は大人流るる時を見るべきか いたずらに人を憎まず枕する 友の死の遠き貌ぞ冬そこに置く もろき夢ならで歩む日の来れや 嫁く日かぞえこの家の翳をむしる 愚かしき親をつづけ子の声徹く 子に囲まれ人として酔いを遅れず