十一月

うつすらと雪置く墓を撫ぜに来た

金欲しと言葉すくなき夫婦たり

ちらちらと殊更な雪こころ収め

道祖神みちのしるべに愛の顔

朝の鐘目覚めぬくみはほどほどに

齢のかなしみに雪降らせ酔うてやる

ねぎ味噌の冬のまどいのどの顔も

太陽いつぱい平和の旗に集らねば

政治家が傷つくみせしめの声ぞ

電光ニユースの下に事故選んでる