1962-05-25 五月 月々の句 そこでふれることの惧れ肌のぬめり たちまちに傷つき合える顔もせむ 字を並べゆく気休めよ愚かさに 遠くでまさぐる齢の静けさをさがそ はがれゆくひとの痛みも想い居し ひとの死の底ひややかに雨を流す わが死を描くすつくと起ちおどろおどろ 酔えばはしたなき語らいの火がつき 一杯のコーヒー一杯のウイスキーいじめぬく さゝやかならむかかる願いを読んで来た