1985-05-25 五月 月々の句 やんぬるかな数ならぬ身にとじこもり ぎっしりと山の声ある暮らし向き 稚魚放つ銀鱗の日のいざやいざ 光る苔旅のおごりが濃くなって 安らかに貰った蒲団落ちてゆく カーネーション二本こころが挿してある 病む将軍時の隅から顔を出し 憧れの国に指紋の呻き声 日本語で野性動物身を立てる 北の海必死に生きる応えねば