三月

老いの一喝風にどこかで連れ添って

多士済々霖雨だからと酷使する

焦げ付きな口上やがて神妙な構え

来て欲しくない独りかなこぼれ酒

失せものと正しい時刻との落差

尾を隠し慇懃無礼傷つかず

言葉が向こうからやって来る頬っぺの飴

春が顔出して小さな借りがあるらしく

愉快な仲間掘り下げた言質ひとつ

そこで聞いた話山々は黙ってる