一月

   呆け防止抜からぬ顔でねじつてる


   しくじりの羽をたたんでなお歩く


   現実と夢をからめて爺のとさか


   蓄積か瓦礫か不況首かしげ


   しみじみと与えられたる餌が待つ


   雪燦々神の思し召しを重ね


   雪しみじみ聞き捨てならぬ話の緒


   雪可憐ひとりぼつちを助けよう


   雪しきり唐紅のスタイルよ


   雪自睡静かな旅が待つ実り