1993-01-01から1年間の記事一覧

二月

年賀状の代りに年毎に、立春大吉と朱書して、二月の初めに挨拶状をいただく差出人は、畏友内山一也君である。 神奈川県大磯町に住んでいるがことしの初日の出は、東側に松が多くて見にくく、近くの丘まで出かけたとある。 生きてゐて真赤な 初日を拝みけり …

二月

返す手のためらいもなく明るかりそれとなくおのれ出しきる惧れとし禽獣のやらせと違うわが痛み一命を保つ憐憫細い雨こだわりの欲しく一本橋渡る真に笑い真に泣くわざとひとりずつ生きて来て諸相の呻きだってあるしのび寄る弱まりいよよ寝を温め現実のひもじ…

五九九号(平成五年2月号)

題字 斎藤昌三 表紙画・カット丸山太郎 時代と川柳の流れについて 岡崎祐司 朝は清冽たり 白沢睦子【白澤睦子】 川柳評明和八年万句合輪講(二十二) 信濃の狂歌(九十七)【六、更級・植科地方(3)】 浅岡修一 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 課題…

一月

雪のまだない、おだやかな元旦を迎える。二夫婦、孫三人が揃ってお屠蘇を酌む。高校生の女の子だけは遠慮する。旧臘、帰って来た大学生の男の子が、大柄な細長いカバンを持っていたので、何かと訊いたら三味線だと言う。 いろいろ考えた挙句、三味線部に加入…

一月

竹の園生そも馴れ染めの日を讃えひと風呂を加え世間がわかる気で生きて夢のすべてにあらで何か拾ういくさ憎しいけにえの身の老い給い償いのおそきためらい史に刻む甘辛の嗜好に遊ぶほんの贅連れ添うたえにしとやらの昔ことば粋談に伸び残肴の箸さばきどの壷…

五九八号(平成五年1月号)

題字 斎藤昌三 表紙・口絵 丸山太郎 生涯学習【生涯現役】・生涯青春 武田哲史 川柳にふれてみて 池村淑彦 川柳評明和八年万句合輪講(二十一) 信濃の狂歌(九十六)【六、更級・植科地方(2)】 浅岡修一 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 課題「映え…