1989-01-01から1年間の記事一覧

二月

▼散歩しているとき、心安く声をかけられたのはいいが、何処の誰だか、すぐ思い出せないで、つい愛想笑いにまぎらせてしまう。先方では知った人だから親しげに対応するわけだが、こちらだけ反応が出来ず、その間のわるさがいらだたしい。 ▼エスカレーターです…

(平成元年2月)

雁首を揃えていつそ御し難く遁辞すら見る見る水が増えて来た薬袋の折り目きちんと陽のこぼれみな行方持てり馴れ馴れしい風か小見出しで往生際をまたずらし釈明の不透明度を漕ぎあぐみこだわらぬ顔して実は狂い出しなだめやるドラマこちらもそうだった旅は濃…

 五五一号(平成元年2月号)

題字 斎藤昌三 表紙 つぶらな目 石曽根隆実 和算の話 赤羽千鶴 柳多留二十九篇輪講(二十三) 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 句評 はじめに 丸山山彦 課題「重い」 石田一郎選 「計画」 北原美津子選 信濃の狂歌(五十回【五十四】) 三、上田・小県…

一月

▼雪はそれほどたくさん降るわけでないが寒気がきびしいので、初めて松本で冬を迎える転任して来た方は少しきついようである。雪が降った翌日あたり、ミシミシと音を立てるごとく凍るから、これまたすさまじい冷気が襲う。 ▼根雪でなかなか解けず、歩くにも気…

昭和64年1月

語り継ぐ昭和の葦のやや揺らぎ平成の帆のふくらみのいざやいざ元号と西暦の和のねんごろにこの国に生きてぞわが名鎮めねば 五五〇号に寄せて 同好のよしみが弾く一点に

五五〇号特集(昭和64年1月号)

題字 斎藤昌三 表紙 天高く 石曽根隆実 古川柳の現代語 石川一郎 相駿遠会所本と柳多留【―他評作品脚注補充―】 鈴木勝忠 秘稿顕見 宮田正信 落語に出てくる通り句 武藤禎夫 五五〇号記念特別課題 「男と女」 塩見一釜選【札幌】 「信」 今野空白選【福島県】…