1982-01-01から1年間の記事一覧

二月

▽郵便局はほんの五分くらいのところにあって、出すときは夕方にきめているから、少しためておくことになる。ほんとうは二軒さきに赤いポストがあり、いつ集めに来ることまで、胴のところにしるしてある。時間からすればここへ入れても、そんなに苦にすること…

二月

破れ太鼓捨てぬ世間につかまるか 年染みて狸おもたく月さがす 束の間の想いも知れたほどのけり 指折って叱り手ほしき受け身なり のめのめと片膝だけの軽き痴話 旅がらす律儀風情の夢さます 分別をどこへおとした枯尾花 ねたましく表紙の女ひとくさり ごしご…

四六七号(昭和五十七年2月号)

【発行年、表紙では昭和五十六年の誤植。奥付では昭和五十七年】 題字・斎藤昌三 表紙・石曽根正勝 カット・丸山太郎続々「夜明け前」と雑俳 多田光 (1) 詩情豊かな郷土本 東野大八 (7) ―石曽根民郎著「住めばわが町」を読んで― 川柳越後志(三十六) …

一月

▽雪が降っても、翌日まで積もったままのことは少なく、その日のうちに消えてしまう。まず一mcぐらいが精々で、膝まで降るということは殆どない。そのまま解けないで、明くる日、また降り出すナンテことはまずない。 ▽その代り、松本地方は可成寒く初霜だとか…

一月

裸木の膚にわたしを縋らせる 取り乱すはしたなき際写しすぎ さだめ持つことわりいつかふれていて 一病息災の友の便りの波がしら 長らえば妻の寝息を聞きとって しかすがに老いに語らい夜を早め またよしとするはからいを享け合うよ 身の塵をはらう静かなゆく…

四六六号(昭和五十七年1月号)

題字・斎藤昌三 表紙・石曽根正勝 カット・丸山太郎江戸前句附点者 大野温于 (1) 竹丈の改名と古版竹丈評万句合の発見 ―元文二年六月三日より竹丈を筑丈に 笑みをたたえて話すお話 田畑伯史 (5) 「住めばわが町」の読後感 川柳越後志(三十五) 西原亮…