1977-01-01から1年間の記事一覧
△頼まれると勇んで出掛ける方だというと、少したかぶっているように思われるが、本人はいたってさばさばしたもので、別に恐るべき大言壮語は覚束なし、まして博学多識とは縁遠いから、尻尾が見えないうちに退散でお茶をにごす方である。 △Rクラブ幹事会が新…
人生かす言葉ひとつの巧まずに のろけともならずに老いのさびしまれ 音もなく降る雪にこそ気を持たせ 黙ってついて来た影いつもお前 とらえたる音いみじくも身にあまり 短かき日誰にむかしを語らばや 真相を聞かせた盃の重み 目が覚めている時の間を抱いてや…
題字 斎藤昌三 表紙 いしぞねまさかつ カット 丸山太郎愛すべき蛇たち(一) 石曽根民郎 (1) 峠(三) 胡桃沢友男 (10) 雑詠 大空 石曽根民郎選 (12) 柳多留三篇輪講(十) (17)
△元旦のすがすがしさはいつもと同じだと思い、気張ったつもりはなく、それぞれ新しい歳をことほぐ顔を合わせた。家中、みんな元気であることが当たり前のようでありきたりな構成のうちに、お互いのベース盤に腰おちつけた静かなひとときである。 △そのひとと…
知るもののために雪降る 膝置いて 向こうから来ることなりし慇懃に 苦き酒なれや乱れのあらじとも みにくさを掩う手だての重ねられ 心おきなく顔洗う並び合い 齢のわびしさがほんとうらしく寝る 考えのかくも拙なく落ちて来て ひとり目立たぬ世過ぎしていた…
題字 斎藤昌三 表紙 いしぞねまさかつ カット 丸山太郎「私」の世界考 鳥羽とほる (1) 句集「山彦」と「道草」 雑詠 大空 石曽根民郎選 (10) 寂光に静まりて 丸山太郎 (14) 峠(二) 胡桃沢友男 (15) 柳多留三篇輪講(九) (17)