1972-01-01から1年間の記事一覧
△そんなに早く起きるわけではない。自分ひとりがまだ夜の明けきらぬうすぼんやりした薄暗い街中を、のこのこ歩いて見せるつもりはない。すっかり明るくなって、新聞を配るひと、牛乳を配るひとなど、もうあらかた仕事が済んだ頃の時刻だから、自慢して早起き…
公害と開発の背が押し返し 議論に居直る自然保護踏まれるな 益鳥と害鳥一しよ大欠伸 知る権利という権威思い直し 知らしめるあぐら鎧とも思う 新聞があばく世相は枠にはまり 過疎と過密をかみ合わせ向うを読む 後援会で書かされぬるま湯につかり 首相の不倒…
題字・斎藤昌三 川柳の「俳句的抒情への傾斜」と季の問題 「川柳平安」の季特集にふれて 石原青竜刀 続・具里院巷談(十一)【性慾(3)】 岩本具里院 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留二篇輪講(十四) 句会報
▽新しい時代に対応する心がまえというものが、自分でも認識し、また他からの刺戟によってきめつけられるようになって来ている。とても古くさい想念では追いつけないと思うこともあるし、そんなに先走らなくとも、少しはおちついた方がよくはないか、そう考え…
くち重たげにのがれようとはしない わびしさはひとりだけそれ寝にゆくぞ みんないい人盃を持ちながら 貰い泣きの演技ではなしに暮れかかり もとをただせば親切な顔を撫ぜ 【鉛筆にてチェックの印つき】 道草はときに涙を拭き覚え 理屈なしに大方酔いをころが…
題字・斎藤昌三 「現代川柳の精華」に驚く【「番傘」近況】 石原青竜刀 岡田甫「川柳東海道 上」 鈴木勝忠 続・具里院巷談(九)【性慾(2)】 岩本具里院 雑詠 大空 石曽根民郎選 川柳評万句合に現われたる 三井呉服店の研究補遺(四) 鈴木重雅 柳多留二…