八月五日

   雷電と稲妻雲の抱へなり

          (柳多留 五三)




 現今の相撲は本場所十五日であるが、以前は十日間で、またその前は八日間であつた。
   いい天気土間へ畳を八日敷き
 これは八日間であつたことを示し、
   晴天十日袖のある花が降り
 ヒイキの客が勝力士に羽織を投げ与えたが本場所十日を証している。
 雷電為右衛門と稲妻咲右衛門は同じ西方でいずれも雲州侯御抱えの名力士であつた。