七月二十三日

   四会目を四くらと言ふは軽井沢

            (柳多留拾遺八)




 行楽客がはいつてくると低俗化するので、しぶい顔をしているのが軽井沢人種。ひところは折目正しい人たちが、ひつそりと軽井沢特有のたたずまいの中で安住していた。
 高級別荘地として夏の間は政治と経済がそつくり引越してきたほどだつた。だがいまはバンガローが建ち、社員寮が並んで、違つた感じを受ける。
 この句、逢瀬のかずの言いかたを、地方語のままにむき出したのがご愛敬。