七月二十二日

   軽井沢狐の鳴かぬ日はあれど

           (柳多留 五六)




 避暑地軽井沢の開祖イギリス人シヨー師は軽井沢を「屋根のない病院」と言つている。浅間山の噴煙を望む冷涼な大気、強い紫外線きれいな水、カラ松や白カバが多く、その間に点在する別荘が新鮮な風景として目に映る。
 むかし、軽井沢は追分、沓掛と共に浅間三宿といわれ宿場として栄え、勢い旅情を慰める雰囲気が地方色こまやかに彩どつた。