七月十三日

   木曽を抱きしめ緋緘をねだるなり

              (柳多留 二二)




 西筑摩郡日義村宮ノ越木曽義仲の揺籃の地であり、挙兵の地でもある。義仲を養育した中原兼遠の屋敷の跡。根井幸親、楯親忠と共に木曽四天王と言われた樋口兼光今井兼平兄弟の屋敷の跡もある。また巴ケ渕、山吹横手という地名があるが、巴御前、山吹姫の名はこれに因んだものだとか。
 巴御前は中原兼遠の娘で、義仲と常に行を共にしていた才色兼備の女傑。義仲の愛人としてもてはやされ義高を生んだ。
 山吹も巴と共に軍陣にあつた美女。