四月十七日


   こきまぜて木曽路のさくら時鳥


              (田舎樽)




 きようは家康忌。
 いわゆる経営学虎の巻のブームに乗つて徳川家康はスポツトライトを浴びた。わが意を得たりとばかり、にやにやほくそえむことであろうか。
 織田信長は「鳴かずんば殺してしまへほととぎす」豊臣秀吉は「鳴かずんば鳴かして見せう時鳥」家康は「鳴かずんば鳴くまで待たう時鳥」と詠んだと伝えられる。三将思い思いの知仁勇がシンボライズされているとか。
 この句、木曽路の春はおそく、さくらもほととぎすも順序知らずに顔を出したがる。