三月二十六日


   今の世になつても上田丈夫なり


               (出所不明)




  糸になりたや  蚕の糸に
      いとしお方の  上田縞
 上田小唄でうたわれているように、上田は昔から蚕種の製造と養蚕や製糸が盛んなところで、この上田縞は今から二百数十年前の寛文延宝の頃から織り出されていた。
 延宝五年(一六七七)畠山箕山の「色道大鑑」や元禄元年(一六八八)井原西鶴の「日本永代蔵」に、上田縞を着た客のことが書かれているくらいだ。
 真田昌幸が築いた上田城、時代は変るが上田縞もなかなか強いと人気があつた。