一月十八日


   薄氷はふまでめでたし諏訪の海

            (柳多留 一〇五)


 諏訪七不思議の随一に数えられている「御神渡」は一月、湖面が氷結してのち、夜の温度が急に下がるので氷が大きく収縮し、南北に湖を横切つて裂目が出来る。その裂目の水も結氷するが、暖かくなると膨張し、そのために押されて鞍状のような氷が立上る。
 割れ目が出来てから氷が立つまで約一週間八劔神社の氏子の渡り初めが終ると安心して通行するし、スケートもたのしむ。
 上社の諏訪明神が下社の妃神の許にお通いになるしるしであるという。