一月八日


   古の煙かすかな国分寺

          (新編柳樽 二七)




 柳の木で上部のくびれた六角塔形を刻み蘇民・将来・子孫・人也・大福・長者の十二字を赤面で一面ずつに書き記した「蘇民将来」は正月八日、上田市神川の浄瑠璃国分寺で頒けられる。
 昔から仏縁の日とされている八日に因んで八日堂と呼び、この日は大縁日で賑わう。
 いまは天台宗延暦寺末の一寺院に過ぎないが、天平十三年(七四一)聖武天皇のとき国々に建てられた国分寺の中の一寺が連続せるほどの由緒ある寺だ。