七月

名を惜しみときの刻みは正しくて

さがす手とすがる手が合う世の隅で

向き向きにおんなじことを言いも得て

こと金によごれの深さ伏せて去に

悪の華着崩れもろく時を負う

こつこつと民意にかなう歩みこそ

長寿値におもねる首を少し振り

生きの間の本気なにやら吾なりに

いたらなさ言いふくめては眠り待つ

連れ添うて名残りのうたはいくつある