1963-12-01 十二月 月々の句 流されまいとひたぶるな耳を揃え あぶらぎるちからなし日を重ねおく 大き子の静かに眠るわれは眠らず 齢を意識するときなかなかに克ちたくて 冬に育つ花の黄胸にうめる ここに生きてはためく肌を忘じゆく 酒は姿をひそめわれを可愛がる 子は大きく追う言葉もて並びたり くりかえす齢もち一歩その一歩 来る年ののぞみ小さくもそれを貰わん