1963-12-01から1日間の記事一覧

十二月

▽青森市にこの九月出掛けた折、津軽凧の下絵が欲しくて民芸店に寄つた。そのままの大きさのものそれに模した色紙や絵はがきがあつたが、どうもけばけばし過ぎて気に入らず、骨董屋にあつた妖艶な女の顔みたいな武者絵に惚れこんで買つて来た。部厚い額縁のな…

十二月

流されまいとひたぶるな耳を揃え あぶらぎるちからなし日を重ねおく 大き子の静かに眠るわれは眠らず 齢を意識するときなかなかに克ちたくて 冬に育つ花の黄胸にうめる ここに生きてはためく肌を忘じゆく 酒は姿をひそめわれを可愛がる 子は大きく追う言葉も…

二五一号

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 バラは海でない 山本芳伸 【‐句は思想でもあるためにも‐】 課題「丸い」 高嶋盛人選 「好き日」 遠山栄一選 柳多留初篇輪講(一四) 伊太古の死 横山三星子 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 星華集(自選) 山岸実茶 合…