1996-01-01から1年間の記事一覧

二月

早とちり、どうも見当違いをしてたしなめられることがある。右耳が難聴で、話し合うときなるべく右側に並んでいると、聴こえるぞ、よかっとと思う。 左側だと聴き難いので半身を少し傾ける人も僅か、わたしの若いときは伝染病でこの病気にかかると、病で閉じ…

二月

老いに勝つささやかながら見せ場としおそからで私淑のひとを胸に収め出世街道借財だけが睨んでた似顔絵は甘く気がねのないタッチおとめ座のまばたき春を呼びたがる神戸学地震に自立の手を究めたまさかに振る舞い酒の音ひそか安かれと祈り斉しく吹雪する吹雪…

六三五号(平成八年2月号)

題字 斎藤昌三 表紙 蔵書票・カット 丸山太郎 文句取の軽視 室山源三郎 雑詠「大空」 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 十二篇はいふうやなきたる略註(八) 川柳評明和八年万句合輪講(五十八) 【民俗雑記】「こと八日」の習俗 胡桃沢友男 課題「抜く」 飯沼忠…

一月

妙な癖があって、人に道を尋ねられると、克明に教えて上げ、それでも分からないと、外に出て行き、指先に心をこめ、さし示すまで丁寧になる。 あまり熱心なので、相手はキョトンとした顔を私に向けて来る。それでも納得できないと、住宅地図を持ち出し該当の…

一月

喪いしものを求めて心繋ぐ生きて生きて科学の粹をまのあたり盃のたしなみ軽く夫婦の座永劫の地にしみる雪の精寿命なぜ真夜に拾うひとりごと地震回顧きらめく星座ご苦労さま老友の安否と結び合う祈りさりげなく話すに重さ絡まって残り日が小声でなくて告げた…

六三四号(平成八年1月号)

題字 斎藤昌三 表紙 蔵書票・カット 丸山太郎 ある相撲カルチャー 小島貞二 川柳評明和八年万句合輪講(五十七) 十二篇はいふうやなきたる略註(七) 雑詠「大空」 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 【民俗雑記】松飾りと注連飾り 胡桃沢友男 課題「尽くす」 丸…