1986-05-25から1日間の記事一覧

五月

▼毎朝といってよいほど、松本城近くを散歩するが、ぐるりっと回って道を横切るとき偶信号が赤となり立ち止まる。そこが理髪店でウインドウに飾ってある 舞遊 柳家小三治 小岩井さんへ の色紙を眺めながら、ヌーボーとした面魂をフッと浮かばせる。むくつけき…

五月

十指みな味方稼ぎの貌を持つ 雑学に遊ぶ年甲斐かかりあい 老いのほころび憎からず丹念に ひたに落つ追われ者たる掌のしずく 鄭重に新聞値上げの小咳払い 年寄りに覚えめでたき眼鏡越し 運の尽きやおら尻尾が笑い出す おぞましきかな醜さの攀じ登り 反乱の誰…

五一八号(昭和六十一年5月号)

題字 斎藤昌三 表紙 一つ目二つ目 石曽根隆実 カット 丸山太郎松本・信州五話 多田光 (1) ふぐ漫筆(七) 小野真孝 (7) ひふぐ・ふぐもどき・その他 随想 早春のたわごと 吉江義雄 (10) 柳多留廿七篇輪講(五十五) (12) 信濃の狂歌(二十四)…