1978-01-01から1年間の記事一覧

二月

△どの部屋からでも北アルプスの連峰を眺められるといえば、普通の家ではちょっと無理だが、これが宿屋ならそんな恰好にこしらえて、客たちの目の保養に供してくれそうだ。 △寒湯(かんゆ)だと思ってみんなで出掛けたらと誰か言ったら、率先孫たちは賛成の声…

二月

反抗とその排除世代を問われ 野次の応酬視聴だけを集め 元通りの幕になる芝居だけでもなく まかせられた反応ふってくる雪 貸す方も必死借りないのも道理 借りたくないときだけにふところ手 どうやら勝負はつかず明日なき明日 いい死に方だったという居残らせ…

四一九号(昭和五十三年2月号)

題字・斎藤昌三 表紙・いしぞねまさかつ カット・丸山太郎 小宮山雅登句集「昏れて」を読んで 松林尚志 保留からの脱出 土屋純二朗 信濃雑俳解題 矢羽勝幸 (五)竹の春秋 雑詠 大空 石曽根民郎 選 柳多留三篇輪講(二十一)

一月

△家中こぞって初詣でに出掛けようとしたら、年賀状がどっと来たので、孫たちは自分宛のものを選り出したいといって、少し時間がかかった。出がけのしょぱなを挫かれる恰好だが、お正月早々騒ぎ立てもならず、少し時間を貸してやった。 △毎年そうだが、お詣り…

一月

いたずらな言葉のうらで図ろうとするゆずれのあたたかさ応えてくれる姿やつしそこまできていた波打ち際たとえばなしにくるまっていてせりふを覚え一生のおかしさを知るほんとうの貌自分が消えてゆくその意識まにまに儲けすくなき歩み黙ってついて磨かれた個…

四一八号(昭和五十三年1月号)

題字・斎藤昌三 表紙・いしぞねまさかつ カット・丸山太郎 句集「道草」と「昏れて」読感 石原青竜刀 平井蒼太のこと(一) 石曽根民郎 雑詠 大空 石曽根民郎 選 柳多留三篇輪講(二十)