1976-01-01から1年間の記事一覧

二月

△嬉しいことがあれば、ひとりっきりでわかったつもりでいるよりも、みんなで頒け合った方が至極のんびりもするし、また人生のひとときを味わうことになるから、そうしようと思い立ち、大勢の前で八十八歳の増田亮太郎さんを紹介することにした。紹介される方…

二月

それで通るときめかかる頬冠り 古いせりふの湧いても来ずにダンマリさ ふたつ返事でわが欲を撫ぜ上げる 誰かに喋らせておき一ト風呂浴びる つまみ喰いのしたたかな舌こっそり巻いて 弁解とも抗弁とも取らせ尻をまくり こせこせと納税片やひた隠し 真っ赤な嘘…

三九五号(昭和五十一年2月号)

題字・斎藤昌三 え・いしぞねまさかつ【空想無限】芭蕉と飯坂温泉 吉田笙人 粟飯を食いたい 小松耕吉 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留二編輪講(五十六)

一月

△俳人とのかかわり合いといえば川柳を初めた頃、何かと実際に俳句を作って、川柳と俳句の違いをじかにたしかめたいという機会を得たことから始まった。まず俳句を作ると、それが東京の選者に廻り、連記の作品から選ばれた稿が戻ったときに句会が開かれ、そこ…

一月

思いきり降るゆき君も見ているね ひたすらな雪か野暮用もうひとつ 稼ぐ身の真面目な雪に振る舞われ 涙ぐむ雪はそのとき消えしとか 許す気のむかしむかしの雪が降り 悠々とゆき降るここに訃のありか 罪深く雪は次第に落ちて来た すすり泣く雪はさやけさ降りと…

三九四号(昭和五十一年1月号)

題字・斎藤昌三 え・いしぞねまさかつ お米とエネルギー 岩本具里院 【続・具里院巷談:マスコミは二つとも壊すのか】 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留二編輪講(五十五)