1974-01-01から1年間の記事一覧

二月

△こんなデッカイのを造って、さてどうなるのかなと、初心にかえることをつい忘れ、頭をかしげて見ても、どうも始まらない。弱気を出すと、みんながっかりするから、前向きだと自分に叱咤する。 △屋上にのぼると、日本アルプスが一望のうちに眺められ、豁然た…

二月

意地悪く買い溜めをして小さくいる 悪徳の商法というどこかの話 身のほどを考えぬ顔お辞儀する 大企業醜い翳を拾わせる 参考人と証人の違いさらされる インフレと禍打ちひしがれぬ日を励み 片目をつぶり咲く花の気を知ってやる 低所得ひとに言われていま気付…

三七一号(昭和四十九年2月号)

題字・斉藤昌三 【諤庵】柳話(一九) 田畑伯史 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留二篇輪講(三二)

一月

◆たのしかった日々、そんな思い出をそっと抱きながら、別れるときが来た。かぞえて見ると、この借り住まいに移ったのが五月、なんと八ヶ月である。 ◆陽春五月、ぽかぽかと暖いまことに移りいい日を選んだような気がしてならぬ。炎熱の夏はさすがに凌ぎにくか…

一月

もの不足のルツボ物価に追い越され 隠匿物資のしとねにひとりよがる 末世という念仏聞かず突っ走り じっと我慢のいじらしさおかしくもなし 先行き真暗触手あたまデッカチ 警世の語をのぞかせるだけにする マスコミにあやつられまた生かされ 反日の声海を渡っ…

三七〇号(昭和四十九年1月号)

題字・斎藤昌三 まず隗より始めよ 東野大八 【――日本川柳協会問題に寄せる――】 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 柳多留二篇輪講(三一)