二月二十八日


   きさらぎの雨が踏みぬく諏訪の橋

               (ことたま柳)





 諏訪湖の平均深度四・五メートル、最深七メートル。上諏訪地区寄りの湖中に温泉が自然にわき出しているところがある。冬季、氷の上から湖底の温泉を掘つて囲みこれを活用する諏訪市市営の「七ツ釜」は湧出量が最も多く、これを埋立て動力によつて吸い揚げ、ここから一般市民に配湯される。
 この句、当時の二月の雨が降り出すと諏訪湖の氷もやがてとけ初め出すというもの。