七月

放心の彼方ゆっくり灯のゆらぐ

含蓄のまこと行末たなびくか

美しく試案の扉かっとばせ

強弱の涙自ら光らせる

もろもろの下手か上手かまだ回る

腫れものの強き怒りか黄の濃さか

伏線の彼方巨悪のひと寝入り

どっちみち下手か上手か顔まとも

話せないつんと澄ませてかゆくなる

腫れものの扉かくして可笑しかり