六月

老いを病むやさしい声が来てくれる

卆で何かと自分に問いかけて

俺のしたことかとまたも苦しい

こっそりと年寄り夫婦の顔になる

病い得て時の谺がまだ続く

昔尽寝いまの憩いを何とする

老化への道のまぶしさとも言える

耳鼻科に内科にひとりとぼとぼの道

雄弁の年寄り当たり障りか

なお続く痩せ腕なびかせ道中記