四月

出藍の誉れ蟻ども群がるか

忙然に立たんとはする水たまり

誰か教わったでもない道を拾い

長老の溜息ひとくちでは言わぬ

界隈を泣かせて見せるほんの芸

億円のにらみ返しがさびしけれ

代々の呪縛は何故か労らず

冒険の由緒深さかユーモラス

鼈甲がぶら下がるとき皮肉にも

醜さが利き過ぎ遠く落ち着いて