1999-10-01 十月 月々の句 磊落な言葉が生まれ置いてこう 真実の裏を見せ合いとぼとぼと 親戚の集まり齢は見え隠れ 落ち着かぬ言語がひとつずつ騒ぐ 足萎えて変わり盛りの今もなお 粛々と無駄な道とは思わざる 死はそこで待たんというか風も同じ 目の前に疲れた茶碗だけ並べ 驚がす通り病葉杖を添え はっとするばかり人間笑うすべ