七月

   老夫婦悲しい顔はまだしない


   共にステッキ旅行だけは忘れてる


   背は低くそれで目方は負けてない


   思い出の鞭になしとはいうまいぞ


   未亡人になろうと勝ち気思案せず


   口下手なわれ下手を凌いでまた或る日


   よく生きた生かせてくれた感謝する


   短かい道のりか死ぬとそう思う


   他人と一緒になりよくここまで来たものぞ


   人間のあきれるほどの演技とか