1998-12-01 十二月 月々の句 妻と灸熱さ辛さを争わず 飼い犬はいないよその声手厚くて 陽は真冬あらたまる齢黄色っぽく 似顔絵で先をこなされ負けず嫌い 老醜の温い大穴欲しいばかり こんがりと焦げた餅たち行儀よく ぼんやりとこの年の瀬やわが齢と 衰えの向こうでしっかりした声が 仕来りを舞う人間のいじらしさ 長寿県われを惜しんでまのあたり