1998-11-01 十一月 月々の句 軽薄な裏へ誌すか今日の咎 見届けしおのが潮時克たんとし おごそかに首尾をたくわえ露払い どんな顔して疎い世に生まれ合い 鷹揚に世過ぎのまことなら拾う 老来の夢は惜しみをして戻る 黒豆の神秘とにかく点灯す かくんと悲しみを添えるいのちきらり 過去が痛がる道草のひとつふたつ 掬すべき泉の独り言を聴く