1998-06-01 六月 月々の句 甘栗よ祭囃子を低くする 叱つてる帽子別れが惜しいのだ 男の夢が近くなるほど老いゆくに 口紅の若い咎老いの悔い少し 了見をやさしくさせて雨本降り 遠くに流れる雲があり捨て台詞 言葉らしい白を切る遠く過去 幻の気付かぬ方へ避けた川 父在り母在りその頃の星の精 玩具がしきりに口数をふやし