五月

よんどころないウエーブよ負けて越えて

埋蔵の神秘世俗を洗いつつ

延命の慈顔ひたすら慎しや

あやふやにめぐる歳とのおつき合い

しかめ面図られまいと月には見せる

せめて生まれ変わりの彩をちりばめ

たかがちびりで酒徒たりと本意

身の上の曖昧さ拾わせてばかり

時の目覚めのもどかしくまた確か

忘却の彼方に衒い恥を知れ